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STORY

 

 

 

今よりずっと未来のお話。

地球に埋蔵されたエネルギー源が枯渇する〈エネルギーショック〉が勃発した。世界はたちまちのうちに暗闇と寒さに覆われ、人々は狂気と絶望の淵に立たされた。

 

そんな時、一人の男が現れた。シルクハットを目深に被った謎の科学者。名をサンジェルマン伯爵といった。彼は絵画を還元して得られる新たなエネルギー―〈絵画エネルギー〉を発明し、世の終焉をくい止めることに成功したのだった

 

人類は絵画によって救済された。

絵画のもつ、“芸術としての価値”と引き換えに。

未曾有の大災害から約50年。

 

地中海に浮かぶ〈コルシカ島〉で、父親と共に絵画修復家業を営む少年・道野ルカ。

彼はある日、森の中で桃色の髪をした少女・ニノンと出会う。少女をひと目見た瞬間懐かしさを感じたルカだったが、彼女に会った記憶はない。

聞けば、彼女は記憶を失くしたのだという。ニノンは『ダニエラに会え』とだけ書かれたメモを頼りに、自分が何者で何処から来たのかを探している最中だった。

匿うことを約束して一旦別れるが、そのまま少女は姿を消してしまう。

 

その後隣の町で偶然再会した二人は、ニノンの記憶を取り戻すため、共に行動することを決める。

 

成り行きで修道士の少年・アダムも同行に加わり、3人でルカの故郷レヴィに向かっている途中のことだった。ルカは幼馴染の少女マリーが謎の仮面の男にさらわれたことを知り、救出に向かう。

 

仮面の男の正体は〈ヴェニスの仮面〉という絵画を狙う怪盗団だった。狙いは道野家の地下に眠るという”バラバラに千切れた絵画の一部”。決死の思いでマリーを救出したルカだが、絵画のピースはヴェニスの仮面に奪われてしまう。

 

翌朝、ルカは"謎の絵画のピース"が他にもコルシカ島に隠されていることを知る。

父親は告げる。道野家の役割は”隠された絵画が悪意あるものの手に渡らないよう守ること”、そして”ベルナール家の紋章を持つ末裔を命に代えても護ること”だと。

ベルナール家の紋章、それはニノンが首から下げているペンダントに刻まれている紋章のことだった。

 

コルシカ島に眠る謎の絵画とニノンの記憶を取り戻すため、少年たちは旅立ちを決意する―。

 

 

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